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スキンケア

エイジングケアとは、いつから何をすればいい?スキンケアとどう違う?

2022.08.23

いつまでも若々しい肌を保つために必要なエイジングケア。「興味はあるけど詳しいことはわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

エイジングケアは、「健康な肌を保つための年齢に応じたお手入れ」のことであり、決して特別なケアではありません。また、エイジングケアを始める適齢期というものもなく、肌のシミや乾燥が気になり始めたときこそ始めどきと言えます。自分の肌が教えてくれるエイジングサインを見逃さずにキャッチして、必要なケアをいつものケアにプラスしていけばよいのです。

今回はエイジングケアの基本を知っていただくために「エイジングケアとは何か」「エイジングサインとは何か」「スキンケアとどう違うのか」などをご紹介します。

目次

エイジングケアとは?

「エイジングケア」とは、年齢に応じた健康な肌を保つための化粧品などによるお手入れのことです。もしかしたら「アンチエイジング」という言葉にピンとくる人が多いかもしれません。ここでは「アンチエイジングとの違い」と「肌に現れるエイジングサイン」についてご説明します。

アンチエイジングとどう違うの?

一時期「アンチエイジング」の言葉が流行したことから、聞き馴染みのある人は多いかもしれません。アンチエイジングの直訳は、「加齢に抵抗する」です。加齢を止めることはできないため、健康に年を重ねていくための取り組みとも言えるでしょう。

肌に現れる衰えのサインとは?

肌の衰えの原因は、「紫外線」「乾燥」「酸化」「ストレス」などです。これらをケアせずに放置すると、肌の状態にサインが現れます。あなたの肌に以下のようなサインは現れていませんか? これがエイジングサインかもしれません。

  • ・目もとや口もとにうっすらと出始めた「シワ」
  • ・頬が垂れさがってくる「たるみ」
  • ・少しずつ濃くなっていく「シミ」
  • ・肌のツヤや透明感を奪う「くすみ」
  • ・メイクの汚れが入り込む「毛穴の開き」
  • ・見た目年齢を下げる「肌の弾力低下」
  • ・深くなっていく「ほうれい線」

エイジングサインに気づいたときがケアの始めどき

エイジングサインを放置すれば、肌の悩みは深刻になってしまいます。気がついた時にエイジングケアを始めることをおすすめします。エイジングサインが現れる年齢は人それぞれであり、“〇〇歳になったらやるべきもの”といった適齢期はありません。つまり、エイジングサインに気づいたときが、エイジングケアの始めどきなのです。ここでは、いつまでも若々しい肌をキープするためのエイジングケアをご紹介します。

エイジングケアは何から始めればいいの?

エイジングケアについて、難しく考える必要はありません。気になり始めたエイジングサインに対応したお手入れを、普段のケアにプラスすればよいからです。目もとの小ジワが気になるなら、小ジワのケアをプラス、頬にできたシミが気になるなら、シミのケアをプラス、といった具合です。あなたが気になる肌の悩みに対して、ピンポイントのお手入れをプラスしていきましょう。

エイジングケアのポイントとは?

エイジングケアのポイントは、老化を引き起こす原因を知り、肌の健康を守るためのエイジングケア化粧品を正しく選ぶことです。肌にダメージを与えて老化を引き起こす主な原因は「紫外線」「酸化」「乾燥」です。これらが複合的に作用することで、肌はダメージを受けてしまいます。 ここでは「紫外線」「酸化」「乾燥」が肌にどのようなダメージを与えるのかをご説明します。エイジングケア化粧品を選ぶ際の参考にしてください。

肌の老化を引き起こす原因

  • ・紫外線

紫外線を浴びると肌はさまざまな反応をし、ダメージから自身を守り、修復しようとします。 紫外線は色素形成細胞(メラノサイト)を刺激して、メラニン色素を生成します。長時間、過剰に紫外線を浴びるとメラニン生成も過剰になり、排出が追いつきません。それがシミやソバカスなどの色素沈着の原因となります。また、紫外線は皮膚細胞にダメージを与え、老化を引き起こします。

  • ・酸化

私たちは酸素がなければ生きていけませんが、この酸素がときに肌にダメージを与えるものに変わります。それが活性酸素です。活性酸素は体内に侵入したウイルスや細菌などを退治してくれますが、過剰な産生は体内の正常な細胞や遺伝子に有毒な場合があります。「紫外線」「排ガスなどの空気汚染」「喫煙」「飲酒」「ストレス」「栄養の偏り」などで過剰な産生が起こりやすいとされます。活性酸素と肌の皮脂が反応することで細胞が酸化し、肌の老化が進みます。酸化は肌が持つエラスチンやコラーゲンにダメージを与え、ハリや弾力を失わせるため、紫外線を多量に浴びた肌ほどエイジングサインが表れやすくなります。

  • ・乾燥

乾燥も肌に大きなダメージを与えます。特に、気温や湿度が低下する冬は肌への影響が大きくなりがちです。また、マンションなどの気密性の高い住宅やエアコンの普及で、肌は1年中乾燥にさらされていると言っても過言ではありません。肌は、湿度が50%を切るとダメージを受けやすくなります。乾燥した空気にさらされた肌は角層の水分が奪われてキメが粗くなり、カサつきます。そのため、ハリやうるおいがなくなったり、目もとや口もとに小ジワができやすくなったりします。

エイジングケア化粧品を選ぶポイント

乾燥から肌を守る保湿力の高い化粧品を選ぶことをおすすめします。また、シワ・シミ・たるみなど、自分の気になるエイジングサインに着目した化粧品を選び、ハリを与える成分やひきしめ成分などを配合しているかにも注目しましょう。例えば、肌のハリを保つエラスチンやコラーゲンに着目した成分や、角層細胞間の脂質の主成分でうるおいを逃がさないよう閉じ込める「セラミド」、水分を大量に抱えてくれる「ヒアルロン酸」などです。

エイジングケアとスキンケアの違いとは?

「エイジングケア」と「スキンケア」は何が違うのでしょうか。どちらも肌のお手入れのことですが、違いは目的にあります。「エイジングケア」が年齢に応じた健康な肌を保つためのお手入れであることに対し、「スキンケア」は肌の手入れのことを指します。目的が違えば、お手入れ方法も異なることはイメージしやすいでしょう。また、単純にエイジングケア化粧品を使えばよいという話ではなく、お手入れの仕方にも注意が必要です。

エイジングケアで注意すべきポイント

健康な肌を保つためには年齢に適したアイテムを使う必要がありますが、日々のお手入れの仕方も同じくらい重要です。化粧品を変えただけで、これまで通りのスキンケアを続けてよいというわけではありません。ここでは、エイジングケアを意識する際に注意すべきポイントを解説します。

  • ・クレンジング剤はスキンケア成分の入っているものを選ぶ

クレンジング料を選ぶときに、濃いメイクを落とす力のあるものをつい選んでいませんか。汚れをしっかり落とすことは大切ですが、皮脂という人間に備わっている天然の保湿成分が必要以上に洗い流されてしまうと、肌が乾燥します。肌はその乾燥をやわらげようとし、これまで以上の皮脂を分泌するため、肌内部の水分が不足しているのに、肌の表面はベタベタと脂っぽくなる原因になってしまうのです。毎日使うクレンジング料は、保湿成分や肌をまもる成分といったスキンケア成分が配合されたものを選び、メイクの濃さや部位によって適切なクレンジング剤を使い分けましょう。

  • ・洗顔でゴシゴシ洗いをしない

ゴシゴシ洗いや熱いお湯での洗顔は必要な皮脂まで落としてしまうため、肌が乾燥します。洗顔料や固形石鹸でキメの細かい泡を立て、泡で顔を包み込むようにやさしく丁寧に洗い、ぬるま湯で洗い流しましょう。洗顔後は手早く保湿ケアを行うことも、肌の乾燥を防ぐポイントです。

  • ・クリームの厚塗りに注意する

保湿を意識するあまり、顔全体に厚く塗ってしまうと、ニキビやテカリの原因になります。クリームは顔全体に薄く塗り、目もとや口もとなど乾燥が気になる部分だけに重ねづけしましょう。

まとめ

エイジングケアの全体像をご理解いただけたでしょうか。エイジングケアの第一歩は、エイジングサインに気づくことです。エイジングサインは放置することで肌の老化を加速させ、見た目年齢に大きな影響を与えます。エイジングサインを見逃さずに、気づいた時点でエイジングケアをスタートさせましょう。健康な肌を保つための年齢に応じたエイジングケアをすれば、肌の老化を遅らせることができます。5年後、10年後の自分を愛せるように、自信を持てるように、今からエイジングケアを始めましょう。

*エイジングケアとは年齢に応じたお手入れのこと

竹内医師

監修 竹内 想 たけうち そう

国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積みました。その後、大学病院に戻り、皮膚科医としてクリニックでの外来や臨床研究を行っています。AGAを含めた、自由診療の治療にも多く携わってきた経験を活かし、皮膚科の知識について、みなさんに分かりやすく理解していただけるよう、正確さやわかりやすさを心がけた情報発信を行なっています。

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